孫子

孫子の兵法で負けない投資家へ

情報格差を埋める

孫子の言葉

人を形せしめて我れに形無ければ、則ち我れは集まりて敵は分かる。

敵にはっきりした態勢をとらせてこちらは敵に態勢を悟らせないようにすれば、味方は集中しているが、敵はあらゆる方向からの攻撃に備えないといけないので分散せざるを得ない。

情報格差を分ける「地」と「敵」

情報格差とは自分は知らないけど相手は知っている情報がある、または相手は知らないけど自分は知っている情報があるいずれかかの状態

特に大きく戦況に大きく影響を与える情報の種類として挙がるのは「地の利はこちらにある」といった地の情報と、「敵は決定的な弱点に気づいておらぬ」といった敵の情報です

みのり
みのり
このセリフを言う将軍がその後負ける展開が多い気もしますが・・

地の情報の分析

孫子の言葉

孫子曰わく、地形には、通なるものあり、挂(けい)なるものあり、

支なるものあり、隘(めい)なるものあり、険なるものあり、遠きものあり。

我れ以て往くべく、彼れ以て来るべきを、通という。

通形には、先ず高陽に居り糧道を利し、戦えば則ち利あり。

 

孫子は言う。地形には、通形・挂形・

支形・隘形・険形・遠形がある。

こちらから敵地へ、敵地からこちらへ往来できるところを、通という。

通形では、先に高い地点で陽の当たるところを占拠し食料を運ぶ道を確保して、戦えば有利である。

(上文のみ)

地の情報とは

・ここに陣を作れば優位に立てる
・敵から見つからない抜け道がある
・晴天時は通りやすいが雨が降ると一転非常に通りにくくなる

といった、戦うフィールドの情報のことで、国でいうと気温や地形、動植物や災害といった内容です

ただ、さらに詳しい「地」の情報を知るとなると、その土地に長くいる人や専門的な知識を持った人がいなければ手に入りません
いざ勝負!!という時にその情報について戦略に入れられず、不意打ちを受けそれが決定打となってしまうこともあります

孫子の言葉

山林・険阻・沮沢の形を知らざる者は、軍を行ること能わず

山林やけわしい土地、沼沢地などの地形を知らなければ進軍することはできない。

みのり
みのり
隠れた名店や抜け道はそこに住んでいる人やよく訪れている人に聞かないと知るきっかけすら得られないですね

投資のおける「地」

投資では株しかり、投資信託しかり、広大な土地にあらゆるものが干渉し合ってます
もちろん自分の身の回りの生活のことも関係してきます

もしある業界に激震が走った時、一体どのくらい影響が出るでしょうか!!?

その業界の株はもちろん、為替・ETF・・・
それを組み入れている投資信託も例外ではありません

そして、中にはベテランの投資家が多く罠を仕掛けているところもあり、今注目と小さな土地に多くの人が詰め寄っているところもあります

より儲かるところ、安全なところ、はたまたリスクもあるけど短時間で大儲けできるところなど
そしてそれを知るためには「情報」が必要不可欠ですね

ではその情報はどこから手に入れるか・・・
基本自力での調査かか、誰かから聞くの2択となります

よくネットの記事やSNSに「この銘柄が来ます!」「○○が安定!」を見ると思いますが、間違いや嘘もたくさんあります

騙されないと思っても、騙されて損を被る人がいるのも事実
先生
先生

不随ですが、道がわからなくなるとその道のプロ(ぽく見える人)にとにかく頼ることが心理的に多いそうです
また、その人が本当に正しい情報を言っているかも確認が必要です
意図して嘘を吹き込んでいる可能性もありますので・・

特に急に必要になったときの情報収集には気を付けなければなりません
焦っているが故に正しい考えよりなんとかしたいという考えに偏りがちになります

戦でもこのような例が

戦にて不意打ちをしようと軍隊が敵の土地の山を進んでいた。

しかし道が複雑で事前に手に入れていた情報だけで敵陣に到着するのが困難となった。

そこにたまたま通りかかった現住の人(敵国の民)に道を訪ねた。

奇襲を仕掛ける目的もあり、時間もなかった為、教えられた道をそのまま進むこととなった。

しかし、森を抜けるどころかさらに迷ってしまい結果不意打ちは失敗に終わった。

原因は通りかかった人が嘘の道を教えたから、敵に道なんて基本教えないが不意打ちを行う名目上他に手段がなかった。

投資への落とし込み

1 地は事前に調査しやすいが専門の人がいないと格差ができる
2 投資にも情報収集が大切だが騙しが非常に多いことを肝に銘ずる
3 焦ると正しい情報より信じたい情報に偏ってしまう

敵の情報の分析

孫子の言葉

先ずその愛する所を奪わば、即ち聴かん

敵が万全の体制で攻め寄せてきたらどうするか?その場合は、機先を制して、相手が最も重視する所を奪えば、思いのままに相手を操れる。

敵の情報とは

・正々堂々平地に隊を並べて団結して大人数で戦うのが得意
・いくつかの少数部隊に別れて不意をついてくる
・攻めては来ないが守りが非常に固い

などこちらも地の情報同様、内容が様々です
そして地の情報と比較して敵の情報は全体的に手に入りにくいのが特徴です

なので情報によっては敵の陣地にスパイを入れたりして探ります
もちろんそれを行うのは命がけです
敵に弱点が渡ってしまったら一気に不利な方向に傾くので、規律を厳しくして情報がもれないように対策しているはずです

戦いは地と敵という2つの情報が組み合わさることで勝敗が決まると言っても他言ではないです

そしてただ勝ち負けだけではなく、戦わない方がよいという選択がすぐできるようになり最小限の損失で回避できるようにしましょう

土地を知ってるから罠を張ったり敵にバレない動きができ、敵を知ってるからあらかじめ対策を立てたり弱点をつくことができます。

みのり
みのり
まあ、私たちがやるのが戦ではないのですケド(笑)

投資の行ける「敵」

ここで皆さん投資や市場における敵とは何と思いますか?

所有銘柄の逆のポジションを持っている人?
それとも嘘で騙そうとして来る人?
おそらくほとんど思いつかないのではないでしょうか。
はたまた怪しい商品を紹介してくる詐欺師?

おそらく想像しにくいと思います
それもそのはず、敵についてまず、数どころか存在を把握することすら難しいという問題があります。

戦でもただ目の前の相手だけが敵とは限りません
もしかしたらいきなり遠くの国の軍隊が漁夫の利を狙おうと現れるかもしれません

そしてまさかの同盟を組んで後ろを任せていた味方が急に裏切り襲ってくることもあります

みのり
みのり
投資における敵とはなにか、下の例を見て対策を考えてみましょう!!

例、個人投資家

まず敵か?
所有している銘柄を売ろうとする。
ある銘柄をオススメしてきて買おうと誘ってくる。
大きな動きがあった時に何の行動をしたか発信して心が揺らされる

情報は?
分析はテクニカル?それともファンダメンタルズ?もしくは両方?

行動ルールは?
会社員で常に相場を見ることができない?主婦で一定期間はずっと見ている?
相場が動いたら遅れて行動する?
SNSを参考にしていて流行に乗る?
雇用統計などの指標が出てから動く?

どう対応するか?
どういう時に行動を起こすのかは予想できるかもしれない
大衆の動きとして見る

みのり
みのり
大衆と逆を行えば容易に儲かる・・・この真偽はいかに!?

例、機関投資家

まず敵か?
資金が多く株価を大きく動かしたり、大衆の心境を操作することもある
情報網が多く、騙そうとしてくる?
一部の有益な情報は発信してくれる

情報は?
公開義務があることはオープンにしているが企業秘密にしていることもあり
企業間同士で情報戦をしているが個人が立ち向かうには無謀

行動ルールは?
常に相場を見ており、ルールも一巻で隙をあまり見せない
機関投資家は数はとんでもなく多いという訳ではなく、
大型売買や投資傾向を公開する義務があるためある程度は把握できる?
敵の情報を取るにも非常に有利
もしかしたら事前に公表する情報を手に入れているかも・・・

どう対応するか?
行動の傾向はわかっても規模が莫大で個人では反撃しきれない
情報開示は多いので分析はできる、ただこちらの動きも全体として見られている
情報量と分析力が歴然の差なので満遍なく情報戦で勝つのは難しい?

繰り返しますが「地」と「敵」の情報を踏まえた上で戦って勝てるかを考えて判断しましょう

そして負け戦をとにかく減らして「無敗」を続けるのが大事ということです!!

情報格差で負けていて起きるのが
勝てると思って多く投資した。でもフタを開けたら完全な負け試合で騙されていた

つまり自分は有利な立場にいると思わせ、余裕綽々と不利な土俵に誘い出されてしまうのです

これが情報格差を埋めないといけない一番の理由です
先生
先生
投資への落とし込み

1 自分以外の参加者がいつ味方になり、敵になるか知る
2 どんな情報を持っているかで対策を考えておく
3 最終的に手に入れた情報で勝てない戦いを確実に避ける

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