孫子

孫子の兵法で負けない投資家へ

同条件での戦い

孫子の言葉

戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮むべからざるなり。

同じように戦闘の勢いというものも、正法と奇法の組み合わせに過ぎないのだが、その組み合わせによる変化はとても極めつくせない。

超短期決戦か罠に嵌めるか

情報格差ができている時と対策のお話は済みましたがお互いの力が一緒で同条件の場合はどうすればよいでしょうか?

情報をより集めることが大事なのは変わらずですが、同じ力ということで情報が決定打となりにくい事態が起きやすくなります

ではなにで決まるかというと精神力と狡猾さ、具体的に説明すると物事の対応を超短期決戦とにかく早く正確に行える力相手の罠にかからず逆に利用する力です

お互い安定を取って壊滅を避けたい、かつ効果的な策を相手より先に見つけて一気に勝ちを手にしたいと思っています
接戦となった以上中途半端な策やタイミングで戦いに望むと負けというのは目に見えてますね

短期決戦より早い超短期決戦

孫子の言葉

兵の情は速やかなるを主とす

作戦は、何よりも迅速に行うことが肝要である。敵の隙に乗じて、敵が予想しない道を通り、敵が警戒していない場所を攻めることだ。

あらかじめ準備をしていることを隠して物事がいきなり起きたかのように見せる短期決戦作戦ですが実は問題点があります

それは物事が水面上に上がってすぐに想定していた展開通りにならず、開始から時間が経過するほど戦況的に不利になってしまうことです

みのり
みのり
どこかで遅れが生じるとすぐ敵に対策を練られてしまい短期決戦の意味をなさなくなるからですね

では、逆にさらに早い超短期決戦を行うとどうなるのでしょうか?
それはもはや剣道の開始直後に攻めて一瞬で決着がつくのと同じ現象が起きます

攻めた方は相手が守る体勢を取る前に打ち込めれば勝ち 守る方、もしくは攻め遅れた方は対処に間に合えば負けを回避でき精神的に有利に立てます。
さらに、そこから一気に反撃を行い勝ちを奪い取ることが可能で見て対策法をすぐ思いつくような単純な攻撃でも、防御を作れなければ一気に攻めこめて勝ちを手にできます。
ただ、これはあまりにもリスクが高く何より技術と精神がとんでもないほど求められることを忘れてはいけません

剣道は超短期決戦としてもっともいい例です

開始と同時に一瞬で決着がつくことも多く、それを達成するには相手の面を的確で一瞬、かつ開始の号令が出た後に行わなければいけないという熟練の技術が必要です。

そして、それ行う心構え。
失敗すれば攻めに全力を注いでいる為無防備。試合前に気配が伝わり相手に一気に攻めてくると見抜かれることも考えて振る舞わないといけません。

超短期決戦は本当に熟練同士の間で起こりやすく、試合はとても長引くか一瞬で終わることが非常に多いです。

投資での超短期決戦

では投資での超短期決戦とは何でしょうか

隠れて念入りに準備していて、日の当たるところに姿を現した途端一気に動くのが「短期決戦」です

超短期決戦とはその前もった準備すらできない状況です

いきなりテロが起きたり、大統領が突然病気で倒れたなど全く予想してなかったことで株価が大きく動いたりするような場面です
もちろん逆に良い展開も含まれます

そのチャンスを物にしようと売買するとなったらいつがよいか

超短期決戦はただでさえ早く、一つ一つの展開について行くのは非常に困難です
それ故負ける回数をあまり増やさないためにもあまり多く動くことはおすすめしません

そして、見極めるのは狙う向きです
問題が起きて一気に株価が下落した時、問題が耳に入ってすぐ信用売りやベア型商品の買いを入れようとするのは危険です

では、一時的に下がったところに個別株などを買うのはどうでしょうか

基本的には良いと思いますが問題の内容によっては株価が戻るのに時間がかかる場合もあるのでどのくらい待てるかを知らないと精神的に負けやすいのでこちらも慣れないうちにすぐに跳びつくのは避けましょう

精神的強さは一朝一夕で着くものではないので慌てずに
先生
先生
投資への落とし込み

1 突然の事件での市場の動きは超短期決戦の形と心得る
2 準備の効果は薄く精神力と技術が物を言う
3 短期的よりも長い目での方向性を見極める

罠に嵌める?

孫子の言葉

戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ

戦いは、堂々と相手と対峙し、奇策をもって勝つものだ。だから、うまく奇策を使う将軍の戦い方は天地の変化のように終わりなく、長江や黄河の水のように尽きることがない。

超短期決戦で決着がつかなかった場合、お互いにらみ合いが始まります
そして下手に手を出すわけにはいかず、フェイントやわざと隙を見せるなど罠をつくり相手のスキを作ろうとします

もちろん罠にかけるのは単純ではないですね
バレバレな罠だと相手は乗ってこないですし、罠だったときのリスクが高く見えると相手は乗ってこないです

では、どのくらいがよいか・・・
少ない労力で「私でも取れるかも!」と思わせることです

みのり
みのり
初心者でも必ず稼げる投資法!!

例、サッカーでのディフェンスの抜き方

ボールを持って相手のディフェンスを抜こうとする時に、わざとボールを相手の方に蹴って転がすようです。

そして相手選手が「あっ、これなら自分でも取れるかも!!」と思わせて
ディフェンスがボールを奪おうと動いた瞬間に一気に抜き去るという巧妙な技です。 

この自分でも「取れるかも」と思わせる絶妙なボールの転がした方が見事なアメの役割を果たしてます。

ただ転がすだけだと相手に奪われますし、ちょっとだけだと相手は乗ってきません。

なので相手の動きを観察してこのぐらいなら取れると思わせる正確な具合で転がす技術が必要になります。

ここに少ない労力で挑戦できるという、最悪損害が少ないから大丈夫と思わせるのも重要です。
騙されたにも関わらず、なおかつ損害が少なかった場合、反省が少なくなってしまうことがあります。
基本同じ罠に引っかかることはないのですが少し形が変わると再び罠にかかることがあります

実際の戦でも、最悪失敗しても完敗には繋がらない兵力で有利な場所を取らせようという罠を敵に見せて誘い込んでいたそうです

これらの罠について引っ掛けるもしくは引っかからない狡猾さを持っていなければ繰り返し損を重ねてしまうことになりますので注意しましょう

みのり
みのり
失敗は繰り返されるということですね

投資における罠

投資での罠ですが残念ながら罠を仕掛ける側になれることはまずありません

罠を仕掛けるには莫大な資金が必要で失敗した際の損額も大きく信用口座などを使って行うべきものではありません

なので必然的に罠にかからない狡猾さを鍛えることが中心となります

特に自分でもすぐに稼げそう!!が危険です

この株はみんな買っている情報が回っているイナゴ銘柄や難しい名前でごまかしているハイリスクの投資信託

みのり
みのり
まさに目の前に転がされたサッカーボールですね

他にも安全を唱っているが実は手数料がかかる回数が多い外貨貯金「〇国ハイイールド投資信託」という横文字でリスクを隠しているなど上げればきりがありません。

なにか投資で新しく行うときはすぐ「私でも稼げそう!」と安直に始めないように気をつけてください

投資への落とし込み

1 自分でも勝てると思わせた時が罠にかけやすい
2 損額が少ないからと反省が浅いと形を変えた騙しに再度かかる
3 罠を見破る狡猾さを鍛えるのが中心

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